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2021年03月04日

『麒麟がくる』第40回―松永弾正の茶器

茶会


皆さんこんばんは。
今回は令和2年の大河ドラマ『麒麟がくる』第40回に関しての楽しみ方を解説したいと思います。

大河ドラマを見てみたけれど、歴史もよくわからないし、どう楽しんでいいのかわからない
歴史には興味あるけど、自分では積極的に勉強する気になれない、という方必見です!

【『麒麟がくる』の楽しみ方】
・第1~2回 ・第3~4回
・第5~6回 ・第7~8回
・第9~10回 ・第11~12回
・第13~14回―戦国最強の傭兵団/村木砦の戦い ・第15~16回―織田一族の関係性/新九郎高政の重臣たち
・第17~18回―斎藤家の血族関係/永禄元年までの織田家 ・第19~20回―足利将軍家の動き/桶狭間の戦い
・第21回―松平蔵人の親族
・『麒麟がくるまでお待ちください』第2~3回―斎藤道三二代説/前田利家の生涯
・『麒麟がくるまでお待ちください』第4回―羽柴藤吉郎の名称
・総集編第1回 ・第22回―三好氏の血縁関係
・第23回―三好氏の血縁関係(2) ・第24回―剣豪の系譜
・第25回―朝倉氏の系譜・第26回―摂関家の系譜
・第27回―会合衆とは何者か? ・第28回―摂津晴門とは何者?
・第29回―押領と何か・第30回―三淵氏の来歴
・第31回―浅井家の来歴 ・第32回―森可成とは?
・第33回―延暦寺の歴史 ・第34回―松永弾正の出自
・第35回―細川藤孝について ・第36回―足利家について(1)
・第37回―足利家について(2) ・第38回―斎藤内蔵助について
・第39回―原田備中守について


まずはあらすじ。

天正5(1577)年、明智十兵衛光秀(長谷川博己)、佐久間右衛門尉信盛(金子ノブアキ)らとともに本願寺を攻めていた松永弾正久秀(吉田鋼太郎)が突如戦線から逃亡した。

織田家は騒然となった。

京に戻った十兵衛は伊呂波太夫(尾野真千子)から文を受け取り、太夫の下を訪れた

そこにいたのは松永久秀であった。

久秀は名器“平蜘蛛”を太夫に預け、「もし自分が死んだらこれを十兵衛に譲る」という。

久秀は前右大将織田信長(染谷将太)に謀反を起こす気であった。

十兵衛は結局久秀の謀反を止めることができず、信長の嫡子・秋田城介信忠(井上瑞稀)を総大将とした軍に加わり、久秀の居城・信貴山城を攻めた。

不本意ながら久秀を討伐した十兵衛は、信長に呼ばれ安土城を訪れた。

そこで“平蜘蛛”の行方を訊かれるが、つい「知らない」と答えてしまう。

信長は羽柴筑前守秀吉(佐々木蔵之介)の忍びによる情報で、十兵衛が久秀から“平蜘蛛”を受け取っていたことを知っていたのだ。

「十兵衛が初めて嘘をついた」と不信感を覚える信長であった。

ということで、




<第40回「松永久秀の平蜘蛛」の感想>


面白かったです!

松永弾正久秀のイメージが一新しましたね。

参考記事:
『麒麟がくる』第34回―松永弾正の出自


久秀については、このドラマが始まる前から「義輝を暗殺していない」とか「意外と忠誠心がある」とか、「東大寺は焼いていない」とか言われており、今までの「梟雄」のイメージから脱却し始めていました。

その流れもあり、僕の中ではこのドラマでかなり「悪人」のイメージが払拭されました。
(ちょっと寂しい気はしますがw)


関連記事:
『麒麟がくる』第23回―三好氏の血縁関係(2)

関連記事:
『麒麟がくる』第24回ー剣豪の系譜


今回の裏切りの理由も「原田直政亡き後、信長が宿敵・筒井順慶を大和守護に任命したから」ということで辻褄があっており、理不尽な梟雄然とした理由ではありませんでしたねw

関連記事:
『麒麟がくる』第39回―原田備中守について

ただ、十兵衛に平蜘蛛を託すエピソードは若干不自然でしたが、本能寺の変への布石という意味ではなしではないかなと思いました。

あとは、羽柴秀吉が忍びを放って十兵衛と久秀の会見を知っていた、という話は『信長協奏曲』の影響を感じましたw

<第40回の楽しみ方―松永弾正の茶器―>


今回はやはり“平蜘蛛”が大きくフィーチャーされていたので、松永弾正久秀が所有した茶器の来歴と、その行方について書きたいと思います。

まずは、松永弾正が前右大将織田信長への降服の印として差し出した「九十九髪茄子(つくもがみなす)」についてです。

関連記事:
大河ドラマを楽しむ方法(21)(『麒麟がくる』第28回)

これは高さ6cm、幅(最長部の直径)7cmほどの小さな茶入(※)で、元々は3代将軍・太政大臣(相国)足利義満が所有していました。
※「茶入」とは、抹茶を入れる器のことです。

関連記事:
『麒麟がくる』第37回―足利家について(2)

相国義満がどうやってこれを手に入れたのかはわかりません。

彼は日明貿易に力を入れていたので、その一端として手に入れたのかもしれません。
※「九十九髪茄子」は宋や元の時代に中国で作られたものだと言います。

その後は将軍家に代々伝承され、8代将軍・左大臣義政の時代に山名宗全の子で山城・安芸・備後守護であった山名近江守是豊に下されたと言います。

そして、伊佐宋雲という人物を経て、越前朝倉家の重鎮であった朝倉宗滴の手に渡ったそうです。
※宗滴は朝倉左衛門督義景の大伯父に当たります。

関連記事(越前朝倉家の略系図を載せています):
『麒麟がくる』第25回―朝倉氏の系譜

しかし宗滴はこの九十九髪茄子を質入れしてしまい、それが流れて松永弾正が購入したそうです。

本能寺の変の時には前右大将信長とともに本能寺にあり、罹災しています。

関連記事:
本能寺の変に学ぶ―覚悟を決める

本能寺から焼け出された後は羽柴筑前守秀吉を経て刑部卿有馬則頼の手に渡ります。

その後、再び豊臣家の下に戻り、大坂の陣の後は大御所徳川家康を経て藤重家に伝わり、明治には三菱財閥の2代目当主・岩崎弥之助の手に渡り、現代に至ります。


そして次は今回話題になった平蜘蛛についてです。

正式名は「古天明平蜘蛛(こてんみょうひらぐも)」と言います。

お茶を点てるための湯を沸かす茶釜で、その平たい蜘蛛のような形状から“平蜘蛛”と名付けられたそうですが、来歴はよくわかりません。

松永弾正がいつの間にかもっていて、通説では大和・信貴山城にて弾正と運命を共にしたと言われています。

しかし一説によると、元三好家臣の多羅尾家の人物と思われる多羅尾光信が信貴山城の焼け跡からかけらを掘り出して復元したとも言います。

また、別の説によると平蜘蛛は信貴山城落城前に松永弾正と親交のあった柳生家の一族・柳生重厳なる人物の手に渡ったとも言われています。

平蜘蛛は九十九髪茄子のようにはっきりと行方が分かっておらず、現在も「平蜘蛛」とされる茶釜は存在しますが、本物だという確証はないようです。

関連記事:
『麒麟がくる』第24回ー剣豪の系譜

こんな感じで、ドラマの背景にある知識が分かるとドラマをもっと楽しめます!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

以下もご覧ください!

※トップ画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・明智(惟任) 日向守(通称は十兵衛) 源(大神) 朝臣 光秀
・佐久間 右衛門尉(通称不明) 平 朝臣 信盛
・松永 弾正忠(または弾正少弼。通称は不明) 藤原(源?紀?) 朝臣 久秀
・織田 前権大納言兼前右近衛大将(通称は三郎) 平(藤原、忌部) 朝臣 信長
・織田 秋田城介(通称は勘九郎) 平(藤原、忌部) 朝臣 信忠(信重)
・羽柴(木下) 筑前守(通称は藤吉郎) 平(豊臣) 朝臣 秀吉
・征夷大将軍(将軍家) 足利 左近衛中将(略称「左中将」。通称不明) 源 朝臣 義輝(義藤)
・原田(塙) 備中守(通称は九郎左衛門) 大蔵(平?源?) 朝臣 直政(正勝、重友)
・征夷大将軍(将軍家) 足利 太政大臣(略称「相国」。通称不明) 源 朝臣 義満(入道道義)
・征夷大将軍(将軍家) 足利 左大臣(略称「左府」。通称不明) 源 朝臣 義政(義成)
・山名 右衛門督(通称は小次郎) 源 朝臣 持豊(入道宗全)
・山名 近江守(通称不明) 源 朝臣 是豊
・伊佐 (官職・通称不明) (氏不明) (諱不明。宋雲)
・朝倉 太郎左衛門尉 日下部 教景(入道宗滴)
・朝倉 左衛門督(通称は孫次郎) 日下部 朝臣 義景
・有馬 刑部卿(通称は源次郎) 源 朝臣 則頼
・征夷大将軍(将軍家) 徳川 太政大臣(通称は次郎三郎) 源 朝臣 家康
・岩崎 弥之助 源 (諱不明)
・多羅尾 (官職・通称不明) (氏不明) 光信
・柳生 (官職・通称不明) 菅原 重厳(松吟庵)
☆武家の「通称」の普及を切に願います!

参考
ゆーくんはどこ?
歴史上の偉人、有名人と子孫の大百科
ぴえーるのテレビブログ

↓時代背景のイメージを感じられたかなと思ったら下記リンクのドラマガイドなどでドラマの内容を復習してみてください!




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Posted by Sosuke Washiya at 20:00│Comments(0)テレビ
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