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2020年10月07日

大河ドラマを楽しむ方法(16)(『麒麟がくる』第23回)

大河ドラマを楽しむ方法(16)(『麒麟がくる』第23回)


皆さんこんばんは。
今回は今年の大河ドラマ『麒麟がくる』第23回に関しての楽しみ方を解説したいと思います。

大河ドラマを見てみたけれど、歴史もよくわからないし、どう楽しんでいいのかわからない
歴史には興味あるけど、自分では積極的に勉強する気になれない、という方必見です!

【『麒麟がくる』の楽しみ方】
・第1~2回  ・第3~4回   ・第5~6回  ・第7~8回
・第9~10回  ・第11~12回
・第13~14回  ・第15~16回
・第17~18回  ・第19~20回
・第21回  ・『麒麟がくるまでお待ちください』第2~3回
・『麒麟がくるまでお待ちください』第4回
・総集編第1回  ・第22回

まずはあらすじ。

将軍家足利義輝(向井理)より、織田上総介信長(染谷将太)を上洛させるように頼まれた明智十兵衛光秀(長谷川博己)は、尾張にいた。
信長に謁見し上洛するよう依頼するも、今は斎藤との戦いで忙しい、と断られてしまう。

早々に立ち去った信長に代わり話相手としてやってきた木下藤吉郎(佐々木蔵之介)から、松永弾正久秀(吉田鋼太郎)が黒幕となり、将軍家義輝襲撃の計画があることを知らされる十兵衛。

急いで大和へ行き、松永久秀と会った十兵衛は、久秀の胸中を知らされる。
義輝では将軍は務まらない。
殺しはしない、追放するだけだと言われ、義輝の側近であったはずの細川兵部藤孝が現れる。
藤孝までもが義輝を見限っていることを知り、十兵衛は計画を防ぐことが絶望的であることを悟った。
京に戻って義輝に会い、涙する十兵衛であった。

ということで、


<第23回「義輝、夏の終わりに」の感想>


この回はやられましたね。
面白かったです!

十兵衛を軽くあしらう信長もよかったですし、目をギラつかせて義輝襲撃の噂を語る藤吉郎もよかったです。
役者さんも実力をフルに発揮されている感じで素晴らしかったです。
※「情報源が六角」というのは、藤吉郎が信長に仕える前に六角家に出入りしていたという説を踏まえての話かと思います。ちなみにこの説は信ぴょう性が薄いとされていますが、ちょっとした「お遊び」かな?と思います。

そして、僕がスルーしがちな駒(門脇麦)ですが、別に恋愛パートでなければ悪いと思っていないんですよ。
駒自体が架空の人物であり、視聴者の等身大の投影ですからキャラが薄いとは思います。
正直、その辺は物足りない気はします。

しかし、伊呂波太夫(尾野真千子)とともに歴史上では語られていない人脈をつないでいく人物として重要なのはわかります。

ていうか、尾野真千子さん好きです 笑

さらに松永久秀の坪の話もよかった。

「物の値打ちは人間がつくっていく」

至極当たり前のことを言っているのですが、この状況で、吉田鋼太郎氏の松永久秀が言うから説得力が出てくる。

言葉とはそういうものです。

実はもう25回まで見ているのですが、この先が楽しみでしょうがないですね。

関連記事(松永久秀が登場する本のご紹介です):
谷口克広『信長と消えた家臣たち』

<第23回の楽しみ方―三好氏の血縁関係(2)―>


というわけで、今回は尾張や大和が話の中心となっていました。

三好氏はあまり前に出てきていなかった印象なのですが、今後あまり出てこなくなってしまうので今回も三好氏について書こうと思います。
※それこそ「野田城・福島城の戦い」で出てくるくらいかなと思います。

関連記事:
雑賀・根来合戦から学ぶ―つまらない職場を楽しくする方法

関連記事:
石山合戦から学ぶ―「理念」のもつパワー

関連記事:
ビジネスに活かす戦国合戦術⑭叡山焼き討ち

今回もこちらの系図を参照しながら読んでみてください。
※クリック(タップ)で拡大されます。
三好氏略系図


前回は三好修理長慶の来歴について書いて終わってしまいましたが、今回は三好氏のその後です。

ドラマ中では「長慶の子」と言っていましたが、実際には修理長慶の実子である筑前守義興はドラマに先立つ永禄6(1563)年に病死しています。
※このことも修理の精神的不調の要因の一つかもしれません。

ですから、ドラマ中で「長慶の子」と言われていたのは養嗣子・孫六郎義重(のちの義継)のことです。
※おそらく、ドラマ中でわざわざ養嗣子であるという説明をする必要がないとして、「子」と表現したのだと思います。

孫六郎義重は、修理の弟・十河又四郎一存の嫡子でした。

順当にいけば十河家を継ぐはずでしたが、三好宗家の嫡子・筑前守義興の死によって急遽修理の養嗣子となり、三好家の家督を継ぐことになりました。

急なことだったので、畿内での地盤が弱く(十河家の本拠地は讃岐)若年であったため、自分ひとりの力で権力を発揮することができなかったようです。

そのため、三好家の重鎮であった松永弾正久秀の子、彦六久通や三好一門の重鎮・孫四郎長逸の力を借りざるを得なかったようです。

そのことで孫四郎長逸をはじめとする「三好三人衆」が台頭していくことになったようです。

「三好三人衆」とは修理長慶の父・筑前守元長の従弟に当たる、孫四郎長逸と右衛門大輔政生(※)、有力家臣であった岩成主税助友通の三人のことを言います。
※「政勝」や「政康」という諱や、「宗渭」という法名などの方が有名です。

三好三人衆は上に書いたように、修理長慶亡き後の三好家を支える役割をしていたはずなのですが、将軍家義輝暗殺の2年後には当主・孫六郎義継をないがしろにし、独自の動きを始めています。

彼らのやったことと言えば、

・14代将軍・足利義栄擁立
・孫六郎義継・松永弾正と対立、「東大寺大仏殿の戦い」で大仏殿を焼いてしまう
・織田上総介を支持した孫六郎・松永弾正に対し、徹底的に上総介と対立
・「信長包囲網」に参加し、野田城・福島城の戦いなどで上総介と戦う

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三好家の当主・孫六郎義継と対立したことにより三好家の権力弱体化を招き、織田上総介の台頭を招いたと言われています。

永禄12(1569)年には三好宗渭が死去(※)、天正元(1573)年には岩成主税助が討ち死に、孫四郎長逸は行方不明となり、三好三人衆は瓦解しています。
※「野田城・福島城の戦い」のときには宗渭は没していますが、残り二人が「三人衆」と言われています。

※そのほか三好家で有名な人物と言えば神五郎政長がいます。神五郎は出家して「宗三」を名乗りました。彼は名刀「左文字」をもっていたのですが、それがのち今川治部大輔義元の手に渡り「宗三左文字」と呼ばれ、さらにのち織田上総介の手に渡り「義元左文字」と呼ばれることになります。

その後三好氏は、豊太閤秀吉の甥・秀次が修理長慶の叔父である孫七郎康長(笑岩)の養嗣子としてあとを継ぐなどしますが、結局彼は羽柴(豊臣)に復姓してしまいました。

彼の娘で真田左衛門佐信繁(※)の側室となったとされる隆清院の子(つまり、左衛門佐の子)が三好左馬之介幸信を名乗っています。
※いわゆる「真田幸村」です。

関連記事:
『真田丸』、続・佐助の恋とかいらない(第39回)

関連記事:
『真田丸』、呂宋助左衛門が無理やり過ぎる(28回)

また、孫六郎義継の子や、孫六郎の妹の子供の系統など、いくつかの系統が残っているようです。
※筆者の曾祖母は徳島の三好家出身であり、この三好家の末裔であるという伝承がありますが、どこまで信憑性がある話なのかは疑問です。

こんな風に、ドラマの背景にある知識が分かるとドラマをもっと楽しめます!

というわけでまだまだ説明したいことはたくさんありますが、今回は以上です!

最後まで読んでいただきありがとうございました!

以下もご覧ください!

※トップ画像はイメージです。

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参考
歴史上の偉人、有名人と子孫の大百科
真田のよもやま話
ぴえーるのテレビブログ

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・征夷大将軍(将軍家) 足利 左近衛中将(略称「左中将」。通称不明) 源 朝臣 義輝(義藤)
・織田 上総介(通称は三郎) 平(藤原、忌部) 朝臣 信長
・明智 十兵衛 源 光秀
・関白 羽柴(木下) 太政大臣(通称は藤吉郎) 豊臣 朝臣 秀吉
・松永 弾正忠(または弾正少弼。通称は不明) 藤原(源?) 朝臣 久秀
・細川 兵部大輔(通称は与一郎) 源 朝臣 藤孝
・三好 修理大夫(筑前守。通称は孫次郎) 源 朝臣 長慶
・三好 筑前守(通称は孫次郎) 源 朝臣 義興
・三好(十河) 左京大夫(通称は孫六郎) 源(讃岐) 朝臣 義継(重存、重好、義存、義重)
・十河 讃岐守(通称は又四郎) 讃岐(源) 朝臣 一存
・松永 右衛門佐(通称は彦六) 藤原(源?) 朝臣 久通
・三好 日向守(通称は孫四郎) 源 朝臣 長逸(入道宗功)
・三好 筑前守(通称不明) 源 朝臣 元長
・三好 下野守(通称は右衛門大夫) 源 朝臣 政生(政勝、政康、入道宗渭)
・岩成(石成) 主税助 石成 友通(長信)
・征夷大将軍(将軍家) 足利 左馬頭(通称不明) 源 朝臣 義栄(義親、義勝)
・三好 越後守(通称は神五郎) 源 朝臣 政長(入道宗三)
・羽柴(三好) 左大臣(通称は孫七郎) 豊臣(源) 朝臣 秀次(信吉)
・三好 山城守(通称は孫七郎) 源 朝臣 康長(入道咲岩、笑岩)
・真田 左衛門佐(通称は源二郎、源次郎) 滋野(源) 朝臣 信繁(幸村)
・三好 左馬之介 源(滋野) 幸信
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