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2020年08月20日

『麒麟がくるまでお待ちください』第4回―羽柴藤吉郎の名称

大阪城
《令和6年8月25日更新》

皆さんこんばんは。
今年の大河ドラマ『麒麟(きりん)がくる』に関しての楽しみ方を解説していたこのシリーズですが、ドラマの放送休止に伴い、代替番組『麒麟がくるまでお待ちください』の楽しみ方を解説していきたいと思います。

番組を見てみたけれど、歴史もよくわからないし、どう楽しんでいいのかわからない
歴史には興味あるけど、自分では積極的に勉強する気になれない、という方必見です!
※記事下部に武家や公家の人物名の読み仮名を載せています。

【『麒麟がくる』の楽しみ方】
・第1~2回―当時の三傑と明智家/リアルな戦の描写・第3~4回―美濃の情勢/織田家の状況
・第5~6回―当時の京都の情勢・第7~8回―尾張国内の政治情勢/当時の三河情勢
・第9~10回―土岐一族とは/織田家の血縁関係・第11~12回―なぜ朽木谷か?/信長家臣団の萌芽
・第13~14回―戦国最強の傭兵団/村木砦の戦い・第15~16回―織田一族の関係性/新九郎高政の重臣たち
・第17~18回―斎藤家の血族関係/永禄元年までの織田家・第19~20回―足利将軍家の動き/桶狭間の戦い
・第21回―松平蔵人の親族
・『麒麟がくるまでお待ちください』第2~3回―斎藤道三二代説/前田利家の生涯


ということで、


『秀吉』の感想


ついに来ました!『秀吉』!

僕が最も好きな大河であり、僕が大河を見るようになったきっかけとなった作品です。

『秀吉』に言及している記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
歴史を好きになったきっかけ

今回の『~お待ちください』で竹中直人氏ご本人がおっしゃっていましたが、とにかくエネルギッシュで跳ね回る秀吉が楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。

僕の秀吉観は竹中氏が作ったといっても過言ではありません。

ブームとなった「心・配・御・無・用」のシーンもそうですが、他のシーンからも、当時中1~中2だった僕は影響を受けまくりました 笑

また、今回の『~お待ちください』で竹中氏や明智光秀役の村上弘明氏がおっしゃっていましたが、やはり撮影現場の熱気がすごかったのですね。

そういった革新的でエネルギッシュな空気感が、当時ブラウン管越しにビシバシと伝わってきました。
懐かしいです。

そしてやはり秀吉の登場シーンは大爆笑ですね。
あんな登場シーンありますか?
まるで野人じゃないですか 笑

今見返しても面白くてしょうがないですね。

ちなみに僕はこのドラマで堺という都市の重要性を学び、それを歴史シミュレーションゲーム『信長の野望』に活かしていました 笑


関連記事:
信長の野望/嵐世記(13)最終回

関連記事:
信長の野望 嵐世記(12)


次に印象に残っていたシーンはやはり、光秀の母(野際陽子)の処刑シーンでした。

このシーンは信長(渡哲也)の一面である残虐性も垣間見えましたし(あくまでドラマ中の話ですが)、光秀謀反の動機付けもばっちりでした。
※そのほか、近江(おうみ)・丹波(たんば)の領土を召し上げて山陰(さんいん)を切り取り次第!と言われたときの光秀の心理描写も丁寧に描かれていた気がします。

いつもと比べて興奮気味で感想が長くなってしまってすみません 笑

僕はそれだけこの『秀吉』が好きなんです!笑

関連記事:
賤ケ岳の戦いに学ぶ―相手の心に寄りそう

関連記事:
山崎の戦いに学ぶ―大事なことをひとつ決める

関連記事:
備中高松城攻めの戦いから学ぶ―変化を受け入れる





『秀吉』の楽しみ方―羽柴藤吉郎の名称―


今回は、羽柴藤吉郎(豊臣秀吉)の血縁関係について見ていこうと思い、その前提として藤吉郎の名前の変遷をたどろうと思いました。

しかしその前提だけで結構な分量になってしまったので、今回は藤吉郎の名前の変遷のみを追っていこうと思います。

こちらの図を参照しながら読み進めてみてください。
※クリックすると拡大されます。
豊臣秀吉の名前の変遷

まず前提として武家(ぶけ)の名前の形式について簡単にご説明します。

武家の名前は現在の「名字・名前」の2つだけの形式ではなく、名字・通称(官職)・氏(うじ)・姓(かばね)・諱(いみな)という区別があります。

参考記事:
武家や公家の名前について

※順番は決まっている訳ではなく、よく見られる例を採用しています。
※関白(かんぱく)、征夷大将軍(せいいたいしょうぐん)などの律令官制(りつりょう・かんせい)以外の役職が付く場合は頭につくことが多いです。

※現在も非戸籍名として一部の一族でこの形式が残っています。

秀吉の死亡時の正式名称

前関白 羽柴 前太政大臣〔通称:藤吉郎〕 豊臣 朝臣 秀吉
※「豊臣」の読みは「とよとみの」が正しいです。

となります。

よく言われる名前の変遷は間違っている、もしくは誤解を生む表現となっているので注意が必要です。

誤)
日吉(丸)→木下藤吉郎→木下秀吉→羽柴秀吉→豊臣秀吉

と理解されている方が多いような気がしますが、違います。

正)※一部諸説あり
日吉(丸)
→木下 藤吉郎
→木下 藤吉郎 秀吉
→羽柴 藤吉郎 秀吉
→羽柴 筑前守 平 朝臣 秀吉
→(官途略)
→関白 羽柴 内大臣 藤原 朝臣 秀吉
→関白 羽柴 太政大臣 豊臣 朝臣 秀吉
→前関白 羽柴 前太政大臣 豊臣 朝臣 秀吉


となります。
※上の図をご参照いただくと、名前の格ごとの変遷がわかりやすいと思います。

つまり、「豊臣」を名乗ってからも羽柴の名字はなくなっていません。

秀吉は最期まで羽柴秀吉であって、嫡子秀頼も正式には羽柴 右大臣 豊臣 朝臣 秀頼という名称になります。
※ただし、文献上「羽柴秀頼」を名乗った例は確認されていません。

ただ、生前の本人は「豊臣」の氏を多用し、「羽柴」の名字はあまり使わなかったようですね。

しかし、武家の名称は「名字・通称(官職)」のセットを常用する、ということが本来の慣例となっています。
※「諱」を用いることは失礼に当たるとされています。
※「氏」と「諱」は最もフォーマルな名称なので、神道・朝廷関係以外では基本的に使いません。


このようなことからも、藤吉郎の気持ちが推測できるような気がしますね。

低い身分の出であり、「豊臣」という氏をもらったことを誇りたかったのではないか、とか、低い身分の出だということを隠したかったのではないか、とか。

名乗り方を見るだけでも本人の気持ちが推測できて面白いですね!

こんな風に、ドラマの背景にある知識が分かるとドラマをもっと楽しめます!

というわけでまだまだ説明したいことはたくさんありますが、今回は以上です!

最後まで読んでいただきありがとうございました!


次回の記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
『麒麟がくる』第1~8回のまとめ(総集編第1回)


以下もご覧ください!

※トップ画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・関白 羽柴 太政大臣〔通称は藤吉郎〕 豊臣 朝臣 秀吉
かんぱく はしば だじょうだいじん〔通称はとうきちろう〕 とよとみ の あそん ひでよし
・織田 右大臣〔右府。総見公。通称は三郎、上総介〕 平〔藤原、忌部〕 朝臣 信長
おだ うだいじん〔うふ。そうけんこう。通称はさぶろう、かずさのすけ〕 たいら〔ふじわら、いんべ〕 の あそん のぶなが
・明智〔惟任〕 日向守〔通称は十兵衛〕 源〔大神〕 朝臣 光秀
あけち〔これとう〕 ひゅうがのかみ〔通称はじゅうべえ〕 みなもと〔おおが〕 の あそん みつひで
・羽柴 右大臣〔通称は藤吉郎〕 豊臣 朝臣 秀頼
はしば うだいじん〔通称はとうきちろう〕 とよとみ の あそん ひでより
(文献上「羽柴」を名乗った例はありませんが、名字に該当するものは「羽柴」です)
☆武家の「通称」の普及を切に願います!

参考
再び参考にさせていただいています!
森の中の一本の木
それゆけ!! Kassy号〜♪ season14
お久しぶりです!
ゆーくんはどこ?


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記事を読んでいただき、ありがとうございました!他の記事もぜひご覧下さい。
次回は「握力バネ」について。

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Posted by 鷲谷 城州 at 20:00│Comments(4)テレビ
この記事へのコメント
こんばんは~☆
いつもリンクしてくださって、ありがとうございます。

この「秀吉」は、明るいままで終わったのも印象が良かったですね。

今思うと、
この番組のお蔭で、渡哲也さんの信長も思い出せて良かったです。

※ 霧島花子と言うハンドル名で、ツイッターをやっています。フォローさせていただきました^^
Posted by kiriy at 2020年08月21日 23:21
>霧島さん
コメントありがとうございます!

『秀吉』の信長、最初は渡さんが10代の役をやっていて「え?!」と思いましたが、それでもあの迫力は渡さんならではの迫力でしたね。

皆さんおっしゃってますが、僕も渡さんの信長は怖かったです 笑

フォローもありがとうございました!
Posted by Sosuke WashiyaSosuke Washiya at 2020年08月22日 00:51
こんにちは
『秀吉』を愛する同士ですねー
秀吉を演じた竹中直人さんだけでなく、配役が素晴らしかったです。
信長を演じた渡哲也さんの迫力は凄まじかったです。
麒麟がくるももうすぐ再開されますし、信長との確執や本能寺の変への動機をどう描くか、期待したいです。

同じ徳島にご縁があり、奇遇ですね、
阿波の三好長政や、蜂須賀小六は後半出番はあるのでしょうか。

楽しみです。
Posted by ゆーくんまま at 2020年08月23日 21:09
>ゆーくんままさん
コメントありがとうございます!

『秀吉』の俳優陣、素晴らしかったですね。
小一郎の秀長を知ったのもこのドラマでして、お陰様で僕の小一郎のイメージは高嶋政伸さんで定着しています 笑

明智十兵衛が主人公だと小六さんの活躍は難しいかもしれませんね><

三好に関しては十兵衛と長宗我部の関係から、もうちょっと登場するかもしれません!

期待しましょう!笑
Posted by 鷲谷 壮介 at 2020年08月26日 00:49
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