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2020年01月01日

姉川の合戦-即座に方針転換する

姉川古戦場
《令和5年10月2日更新》

皆さんこんばんは。
今回は「ビジネスに活かす戦国合戦術」第9弾として「姉川(あねがわ)の合戦」について書きます。
※記事下部に武家や公家の人物名の読み仮名を載せています。

第1回 今山の合戦
第2回 耳川の合戦
第3回 沖田畷の合戦
第4回 小豆坂の合戦
第5回 長良川の合戦
第6回 桶狭間の合戦
第7回 稲葉山城の合戦
第8回 金ヶ崎城の合戦

『歴史と旅』増刊「日本合戦総覧(昭和63年1/10臨時増刊、秋田書店)」の百瀬明治氏の記事をベースに他ブログさんの記事などを参考にさせていただいております(下記)。

ということで、


織田氏勢力圏の分断


元亀(げんき)元年(1570年)4月、金ヶ崎(かねがさき)城の合戦で敗北を喫した織田上総介(信長)は、朽木信濃守(元綱)の先導で近江(おうみ)湖西(こさい)を抜けて京都(きょうと)にたどり着きました


朽木谷関連の記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
『麒麟がくる』第19~20回―足利将軍家の動きと桶狭間の戦い

関連記事:
『麒麟がくる』第11~12回―なぜ朽木谷か?/信長家臣団の萌芽

関連記事:
金ヶ崎城の合戦―過去の実績にこだわらない

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『麒麟がくる』第30回―三淵氏の来歴


近江では織田(おだ)家の攻撃によって内部崩壊した六角(ろっかく)家が息を吹き返し、江南(こうなん)でゲリラ戦を始めました。

上総介は本拠地岐阜(ぎふ)までのルートを確保すべく、道中の各拠点に重臣を配置しました。
・宇佐山(うさやま)城に森三左衛門(可成)
・永原(ながはら)城に佐久間右衛門尉(信盛)
・長光寺(ちょうこうじ)城に柴田権六(勝家)
・安土(あづち)城に中川八郎右衛門尉(重政)

を配して通路を確保しました。
(参考:↓姉川の合戦前夜の勢力図(推定) ※クリックで拡大されます)
姉川の合戦前夜の勢力図(推定)



関連記事:
『麒麟がくる』第32回―森可成とは?

関連記事:
小牧長久手の戦いに学ぶ―勝ちすぎてはいけない


上総介はまず、柴田権六と佐久間右衛門尉に命じて江南の六角承禎を殲滅(せんめつ)しました。

これで江南の安全を確保しましたが、浅井(あざい)家の領する北近江に侵入するための要地には浅井家の重臣が配されていました。

そこで上総介は木下藤吉郎(秀吉)にそれらの武将の調略を命じ、竹中半兵衛(重治)によって二武将が離反したことによって北近江への進入路が確保されました。

関連記事:
叡山焼き討ち―問題が山積みのときの対処法





姉川開戦


同年6月、ついに上総介は北近江に進出しました。

浅井備前守(長政)は小谷(おだに)城にこもったため、上総介は相対する虎御前山(とらごぜやま)に陣を張ります。

このまま小谷城を攻めてもいたずらに消耗するだけなので、上総介は虎御前山を下りて南東の横山(よこやま)城に向かいました
横山城は小谷城と今浜(いまはま)城をつなぐ重要中継点です。

上総介が横山城に矛先を転じたことを知った浅井備前守は小谷城を出て、城の南東の大依山(おおよりやま)にて越前(えちぜん)朝倉(あさくら)家から派遣されてきた朝倉孫三郎(景健)と合流

姉川を挟んで相対した浅井軍は8,000、朝倉軍は10,000
対する織田軍は28,000、徳川(とくがわ)軍は6,000

まずはわずか6,000の徳川軍が朝倉軍の10,000に突撃します。
はじめは苦戦する徳川軍でしたが榊原小平太(康政)が朝倉軍の横腹をつき、朝倉軍が崩れました

織田軍も間もなく浅井軍と正面から対決し、はじめは苦戦しましたが朝倉軍が崩れたことにより浅井軍の右翼ががら空きになり、そこを稲葉伊予守(良通)〔一鉄〕の隊が突き、浅井軍は小谷城へと敗走しました。


稲葉伊予守の関連記事:
『麒麟がくる』第15~16回―織田一族の関係性と斎藤新九郎高政の重臣たち

同関連記事:
稲葉山城の合戦―人に好かれる人が勝つ


上総介は追撃をかけますが小谷城を攻めることはせず、そのまま兵を引き合戦は終了しました。





ビジネスに活かす要素は?


さて、この合戦でビジネスに活かせる要素は何かというと、これもまた難しいですね。

単純に上総介の直接の勝因と考えると横山城への陽動(ようどう)作戦となりますが、ビジネスで陽動作戦は使うか?
ということで、もっと抽象的な部分にフォーカスしてみましょう。

虎御前山に陣取った上総介ですが、浅井備前が小谷城から出る気配がないと判断するとすぐに横山城に矛先を転じていますね。

その転換の速さが織田家の勝利の大きな要因でしょうね。
それ以前に京都から岐阜に戻るときも、すぐさま近江の要所に重臣を配置し、岐阜に向かっています。

いつでも素早く動けばいいというわけではないのですが、確信をもったときには電光石火(でんこうせっか)の動きをしなければ成功は得られません。
(かといって、「チャンスだ」と高揚しているときは動かない方がいいです。判断力が鈍っていますから)

武田信玄で有名ですが孫子(そんし)は「風林火山(ふうりんかざん)」とよくぞ言ったもので、周到に準備をしつつも動くときはなりふり構わず猛スピードで動かないといけません。

そして前回の金ヶ崎城の合戦のときもお話しましたが、今の方針が間違っていると感じたとか、もっと良い方法があるとわかったときは、ちゅうちょなく、即座にやり方を変えるべきです。

関連記事:
金ヶ崎城の合戦―過去の実績にこだわらない

もちろん、現代の会社においては部下たちにきちんと説明をする必要がありますがね。

というわけで、今回は以上です!

※画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・織田 上総介〔右近衛大将、右大臣。通称は三郎〕 平〔藤原、忌部〕 朝臣 信長
おだ かずさのすけ〔うこんえのだいしょう、うだいじん。通称はさぶろう〕 たいら〔ふじわら、いんべ〕 の あそん のぶなが
・朽木 信濃守〔通称は弥五郎〕 源 朝臣 元綱
くつき しなののかみ〔通称はやごろう〕 みなもと の あそん もとつな
・森 三左衛門 源 可成
もり さんざえもん みなもと の よしなり
・佐久間 右衛門尉 平 信盛
さくま うえもんのじょう たいら の のぶもり
・柴田 権六(郎) 源 勝家
しばた ごんろく(ろう) みなもと の かついえ
・中川 八郎右衛門尉 平〔藤原、忌部〕? 重政
なかがわ はちろううえもんのじょう たいら〔ふじわら、いんべ〕? の しげまさ
・六角 左京大夫〔通称は四郎〕 源 朝臣 義賢〔承禎〕
ろっかく さきょうのだいぶ〔通称はしろう〕 みなもと の あそん よしかた〔じょうてい〕
・浅井 備前守〔通称は新九郎〕 藤原 朝臣 長政
あざい びぜんのかみ〔通称はしんくろう〕 ふじわら の あそん ながまさ
・木下 藤吉郎 平 秀吉〔のち豊臣秀吉〕
きのした とうきちろう たいら の ひでよし〔のちとよとみのひでよし〕
・竹中 半兵衛 平 重治
たけなか はんべえ たいら の しげはる
・朝倉 孫三郎 日下部 景健
あさくら まごさぶろう くさかべ の かげたけ
・榊原 小平太 源 康政
さかきばら こへいた みなもと の やすまさ
・稲葉 伊予守〔通称は彦六郎〕 越智〔橘〕 朝臣 良通〔一鉄〕
いなば いよのかみ〔通称はひころくろう〕 おち〔たちばな〕 の あそん よしみち〔いってつ〕
・武田 大膳大夫〔通称は太郎〕 源 朝臣 晴信〔入道信玄〕
たけだ だいぜんのだいぶ〔通称はたろう〕 みなもと の あそん はるのぶ〔入道しんげん〕
☆武家の「通称」の普及を切に願います!

参考
日本の国内旅行ガイド500
家康の足跡 IN 東海
↓朽木氏は滅ぼされていませんし、木下藤吉郎は「のちの」秀吉ではなく、この時すでに「木下藤吉郎秀吉」です。ほかの部分は大変参考になりました!
いずみ書房

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次回は「神主は『名字』ではない『氏』の存在を認識すべき」。

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Posted by 鷲谷 城州 at 22:00│Comments(0)趣味
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