さぽろぐ

映画・TV・音楽  |その他の都道府県・海外

ログインヘルプ


2016年11月13日

『真田丸』第32回―三成と清正の描写はいい!

大阪城
clsrnandによるPixabayからの画像
《令和6年9月30日更新》

皆さん、こんばんは。
ずいぶん前の話ですが、今回は大人気NHK大河ドラマ『真田丸(さなだまる)』の第32回「応酬」についての感想。


【『真田丸』シリーズ】
・第1~5回―真田昌幸の魅力・第6~7回―大河は硬派であってほしい
・第8~10回―とりあえず見ていられる!・第11~15回―現代劇か歴史劇か
・第16~17回―秀吉の笑顔に潜む狂気・18~20回―大河にラブコメはいらない
・女性陣が活躍しないとまだ見られる!(21~23回)・第24回―伊達と官兵衛



話としては、豊臣秀吉(とよとみ の ひでよし)(小日向文世)の死後、政権運営は老(おとな)衆〔=五大老(ごたいろう)〕と五奉行(ごぶぎょう)に託され、天下取りを狙って縁組や宴会などで大名たちを篭絡(ろうらく)する徳川家康(とくがわ いえやす)(内野聖陽)。一方、豊臣政権をかたくなに守ろうとするが、情のなさそうな態度でどんどん嫌われる石田三成(いしだ みつなり)(山本耕史)…。関ヶ原(せきがはら)への布石が着々と打たれていく…

という感じですが、まず、五大老と五奉行について書いておきます。
(これはドラマ批判ではなく、五大老と五奉行ってこんな感じですよ、という単純な説明)


まず、五大老は
・徳川家康
・前田利家(まえだ としいえ)(のち前田利長(まえだ としなが)
・毛利輝元(もうり てるもと)
・上杉景勝(うえすぎ かげかつ)
・小早川隆景(こばやかわ たかかげ)(のち宇喜多秀家(うきた ひでいえ)
という有力大名五人が任命され、役割は、政治の方策決定。つまり、今で言う内閣みたいなものです。


徳川家康について興味のある方は、下記リンクをタップしてください(関連記事に飛びます):
平和への願いとともに生まれた徳川家康(山岡荘八『徳川家康』第1巻)

同関連記事:
これぞ徳川家の柱石・三河武士の死にざまだ!!(山岡荘八『徳川家康』第2巻)

同関連記事:
言葉と人間の本質を見極めた「人間学」―山岡荘八『徳川家康』第3巻


そして、五奉行は
・石田三成
・増田長盛(ました ながもり)
・長束正家(なつか まさいえ)
・浅野長政(あさの ながまさ)
・前田玄以(まえだ げんい)
が任命され、五大老が決定したことを実行に移していくリーダー。今で言う、各省庁の官僚のトップみたいな立ち位置です。
ですから、五大老と五奉行が合議(ごうぎ)で政治を決めていくのではなく、五大老が決定したことを、五奉行が実行していく、という形式だったようです。

ただ、実際に五大老と五奉行の合議制ではなかったのかというと、そうとも言い切れないようで、まだ研究の余地があるようです(参考:五大老)。

そして、肝心のドラマについてですが、真田家の動向は措いておいて、今回は石田三成と加藤清正(かとう きよまさ)(新井浩文)の関係の描写が僕は好きでした。久々にほめます 笑

ほとんどの作品ではこの二人は犬猿の仲として描かれますが、実際に憎みあっていたのは、というかいちばん三成を嫌っていたのは福島正則(ふくしま まさのり)のようですね。

そもそも、石田三成、加藤清正、福島正則、片桐且元(かたぎり かつもと)などは、尾張(おわり)生まれ、近江(おうみ)生まれなどの違いはあっても全員幼馴染ですから、嫌いだとしても家族に近い友情はあったのでしょうね(一説によると「友情」という概念そのものが近代ヨーロッパからの輸入概念で、このころには「友情」という感覚が存在しない、ともいいます)。

本当はお互い好きだし、豊臣家のことが第一なんだけど、ギリギリのところですれ違う、嫌いだけど憎み切れない、という感じがよかったです。

実際に加藤清正は東軍(とうぐん)方として九州(きゅうしゅう)で動きながらも、関ヶ原本戦には出ていませんしね。

気に入らないところもたくさんある『真田丸』ですが、三成の描き方は新鮮で悪くはないと思っています。

この続きもなんだかんだ言って見ているので、続きも書きます!笑
(あと、家康の野心については僕は個人的野心ではないと思っていますが、それは単に解釈の違いであってドラマの話ではないので、今回は避けます!)


次回の記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
『真田丸』第33回―戦国武将は「義」だけでは動かない


関連記事:
司馬遼太郎『関ヶ原』下

関連記事:
司馬遼太郎『関ヶ原』中

関連記事:
『真田丸』、竹本義太夫はそっとしておくべきか?(第37回)


参考
真田のよもやま話
ドラマ@見とり八段
渡る世間は愚痴ばかり


☆「この人の書いてること、ちょっと面白いかも」と思った方はぜひメルマガ登録してみてください!

歴史を学んで、知識をつけるだけではなく「歴史を活かして自分の生きたい人生を歩む」というテーマで、ブログでは語れない裏話や秘話などをお届けします。

↓こちらの画像をタップしてください↓
歴史愛通信

また、メルマガに登録してメルマガに記載されているメールアドレス宛にリクエストを送っていただければ、順次お応えします。


・○○(武将、合戦等)について語ってほしい
・大河ドラマ(『軍師官兵衛』以降)について語ってほしい
・今、○○について悩んでいるが、どの武将を参考にしたらいいか

…等々

ブログと違ってほぼリアルタイム配信なので、会話をしているかのようなコミュニケーションが楽しめます!

登録、お待ちしています!

※メルマガが迷惑メールフォルダや「プロモーション」フォルダに入っている可能性があります。
不定期配信なので、ちょこちょこチェックして、迷惑メールフォルダ等に入らないように設定しておいてください。



↓『真田丸』や三谷幸喜氏の作品に興味をもたれたら、下記リンクをタップしてDVD等を購入して、ぜひ深く味わってみてください!

真田丸 完全版 第弐集 [Blu-ray]

堺雅人主演 大河ドラマ 真田丸 完全版ブルーレイ全4巻セット【NHKスクエア限定商品】

清須会議


threadsX(旧twitter)facebookでのフォロー、お待ちしてます!

/
記事を読んでいただき、ありがとうございました!他の記事もぜひご覧下さい。
次回は「『天橋立』は京都ではない」。

//
今期イチオシ曲!ぜひ聞いてください!
【Cover】Nowhere Man / Joshu Washiya

※The Beatlesの楽曲のカバー。ボーカル・コーラスは筆者の声。楽器隊は打ち込みですが、機材が整い次第自分で演奏する予定です。










あなたにおススメの記事


follow us in feedly
同じカテゴリー(テレビ)の記事画像
『青天を衝け』第31回―井上家について
『青天を衝け』第30回―五代家について
『青天を衝け』第29回―伊藤博文について
『青天を衝け』第28回―大隈重信について
『青天を衝け』第27回―「藩」はどうなったのか?
『青天を衝け』第26回―高松凌雲について
同じカテゴリー(テレビ)の記事
 『青天を衝け』第31回―井上家について (2021-10-30 20:00)
 『青天を衝け』第30回―五代家について (2021-10-22 20:00)
 『青天を衝け』第29回―伊藤博文について (2021-10-14 20:00)
 『青天を衝け』第28回―大隈重信について (2021-10-06 20:00)
 『青天を衝け』第27回―「藩」はどうなったのか? (2021-10-02 20:00)
 『青天を衝け』第26回―高松凌雲について (2021-09-24 20:00)

Posted by 鷲谷 城州 at 22:05│Comments(0)テレビ
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。