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2019年11月10日

武士道を追究したい人はコレ!!津本陽『名臣伝』

名臣伝


皆さんこんばんは。
今回は歴史小説の大家津本陽氏の名作『名臣伝』のご紹介です。

外国人が流入してきて日本人のアイデンティティが問われ始めて久しい今日この頃。
そのアイデンティティの一要素として「武士道」が叫ばれてこれまた久しいですが、とかく「武士道」というものは尾ひれがついて都市伝説化している感があります。

今回の津本陽氏の『名臣伝』は津本氏の出身地である紀州藩に伝わる武士、特に初期の武士たちの逸話を集めた短編集です。



<初期紀州藩の家臣団>


紀州藩は徳川家康の十男徳川頼宣が駿府藩から移封され、成立した親藩です。
その紀州移封の際に連れて行った家臣はほとんどが駿府藩時代からの家臣であり、徳川譜代の家臣団でした。

その中でも際立つのがいわゆる「横須賀党」と呼ばれる集団です。
彼らは関東移封以前の徳川家において遠江横須賀城を守っていた大須賀五郎左衛門尉康高の旧臣で、武田方に奪われた高天神城を奪回する際の猛攻撃に加わった武士たちでした。

その武勇は当時から語り草になっており、徳川家臣団の中でもその勇猛さは特にたたえられていたようです。

<藩内外に響いた武勇>


そんな横須賀党の子孫として名を連ねているのが市川門太夫
剣術の達人であったが藩に藩政批判を疑われ、神文(神に誓う文書)を書いて藩に潔白を訴えるように勧められたが、それを「腰抜け侍のすること」といって自ら首を切って果てるというすさまじさ。

また、横須賀党出身者以外でも武勇の家臣たちの個性が光ります。

長篠設楽原の戦いで武田の名将内藤修理亮を討ち取る、小牧・長久手の戦い羽柴筑前隊を攪乱し大手柄を挙げるなどの活躍をし、老いてもなおその気迫を保ち続けた朝比奈惣左衛門

普段は温厚であるが紀州藩を貶めるような発言には容赦せず、年上で武勇の将である井伊掃部頭直孝を黙らせる迫力をもった安藤飛騨守直治など、総勢14人の家臣たちが名を連ねています。

<徳川家臣団のすさまじさ>


こんな感じで江戸時代初期の紀州藩の家臣たちのエピソードを集めた本作品ですが、そこで垣間見えるのは徳川家臣団のすさまじさですね。

よく戦国時代最強の武将は?みたいな問いがなされますが、それは間違いなく徳川家康だと思います。

彼は温厚な人柄だと思われていることが多く、合戦の武勇もあんまり語られることはないのですが、実は直情型の武将だったという話があります。

家臣団も異常なまでに忠誠心が高く、猪突猛進の猛攻を行う武将が多かったようです。

現に、大きな戦いで徳川家康が負けたのは桶狭間の戦いと三方ヶ原の戦いの二戦のみで、あとは勝ち続けているんですね。
(武田軍にいくつか城を落とされるなど、小さな敗戦はいくつかありますが)

そんな徳川家最強説を裏付けるエピソードとして、また、江戸時代初期の生々しい「武士道」を語る上で欠かせないのがこの『名臣伝』です。

是非ご賞味ください!

※画像はイメージです。

○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・徳川 内大臣(通称は次郎三郎) 源 朝臣 家康
・徳川 権大納言(通称不明) 源 朝臣 頼宣
・大須賀 五郎左衛門尉 平 康高
・市川 門太夫 源 (諱不明)
・内藤 修理亮(通称は源左衛門) 藤原 朝臣 昌豊 
・羽柴 太政大臣(通称は藤吉郎) 豊臣 朝臣 秀吉
※豊臣秀吉は「羽柴秀吉」から「豊臣秀吉」に改名したわけではない(参考:Wikipedia
・朝比奈 惣左衛門 藤原 泰倫
・井伊 掃部頭(通称は弁之助) 藤原 朝臣 直孝
・安藤 飛騨守(通称は彦兵衛) 安倍 朝臣 直治
☆武家の「通称」の普及を切に願います!



参考
今回はなしです。

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記事を読んでいただき、ありがとうございました!他の記事もぜひご覧下さい。
次回は「ビジネスに活かす戦国合戦術⑥桶狭間の合戦」。

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今期イチオシ曲!ぜひ聞いてください!
Her Ghost / Sosuke Washiya










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Posted by Sosuke Washiya at 22:00│Comments(0)
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