2020年11月28日
円覚寺(1)―元寇が生んだ禅寺

《令和6年7月31日更新》
皆さんこんばんは。
今回は断続的に続いている「平成28年 鎌倉(かまくら)旅行シリーズ」の第8弾で、「円覚寺(えんがくじ)」について記事の初回となります。
【鎌倉シリーズのこれまでの記事】 | |
---|---|
・鎌倉ですごい神社を見つけた!(甘縄神明神社) | ・平成28年の小町通り(1)―光輝くシラス丼と極上のクレープ |
・平成28年の小町通り(2)―垂涎の腸詰と宝石のようなマカロン | ・平成28年の小町通(3)―原点回帰したい人のためのおしゃれ団子 |
・鶴岡八幡宮を味わう(1)―太鼓橋と舞殿 | ・鶴岡八幡宮を味わう(2)―大銀杏と本宮 |
・鶴岡八幡宮を味わう(3)―源平池とゆかりの人物 |
日本有数の観光地である鎌倉ですが、その魅力とは何なのかについて語りたいと思います。
とりあえず有名だから行ってみたけど、人は多いしなんだかよくわからない建物ばかりだしよ何がいいのかわからない!という人のために楽しみ方を説明したいと思います。
開山・無学祖元

JR横須賀(よこすか)線北鎌倉(きたかまくら)駅で降りてすぐ近くにあるのが円覚寺。
瑞鹿山円覚興聖禅寺(ずいろくさん・えんがくこうしょうぜんじ)というのが正式名だそうで、鎌倉五山(ござん)の第二位に列しています。
※第一位は建長寺(けんちょうじ)です。
臨済宗(りんざいしゅう)の日本での開祖(かいそ)・栄西(えいさい)が登場する記事を読みたい方は、下記リンクをクリックしてください:
『麒麟がくる』第33回―延暦寺の歴史
建立(こんりゅう)のきっかけは元寇(げんこう)です。
弘安(こうあん)5年(1282年)、第8代執権(しっけん)北条相模太郎時宗が文永(ぶんえい)の役での戦没者を弔うため、無学祖元(むがくそげん)を招いて建立したお寺だそうです。
元寇関連の記事:
『青天を衝け』第14回―島津家について
では、無学祖元とはどのような人物なんでしょうか?
彼は南宋(なんそう)の人物で、1237年、既に出家していた兄の元で12歳の時に出家します。
彼が寺で禅を学んでいる間にモンゴル帝国は南宋への侵攻を始め、徐々に圧迫し始めていました。
モンゴル帝国は「大元(だいげん)」に国号を変え、1275年、祖元は南宋に侵入してきた元軍を避け能仁寺(のうにんじ)という寺に避難しますが、そこでも元軍に包囲されます。
そこで祖元は「臨刃偈(りんじんげ)」という文言を唱えると元軍は退いたと言います。
※「臨刃偈」とは「刀では魂までは切れない」というような意味の文言だそうで、元軍には仏教徒が多かったため退いた、という話があります。
宋由来の茶器「九十九髪茄子」に言及している記事:
『麒麟がくる』第40回―松永弾正の茶器
無学祖元の来日と円覚寺創建

その後、祖元は相模太郎の招きによって来日します。
タイミングとしては元と日本の最初の戦いである文永の役のあと(文永11年(1274年))の弘安元年(1278年)となります。
それまで相模太郎は禅僧・蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)に熱心に師事していましたが、弘安元年に道隆は死去し、代わりに師事する高僧を求めていたそうです。
相模太郎は建長寺の僧を南宋に派遣し、彼らが連れてきたのが無学祖元でした。
※この頃はまだ南宋は元に抵抗を続けており、ギリギリ滅亡を免れていた頃だったようです。結局、翌年の1279年に滅んでいます。
祖元は初めは建長寺の住持(じゅうじ)となりますが、相模太郎の発願(ほつがん)により円覚寺の建立が決まり、祖元は開山(かいざん)となりました。
関連記事:
円覚寺(2)―戦国の兵火
(つづく)
こんな風に、歴史的な建物にはほぼ必ずそれにまつわるエピソードがあります。
それを知るだけで楽しさが倍増します。
というわけでまだまだ説明したいことはたくさんありますが、今回は以上です!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
鎌倉シリーズの次回の記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
円覚寺(2)―戦国の兵火
以下もご覧ください!
○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・北条 相模守〔左馬権頭。通称は相模太郎〕 平 朝臣 時宗
ほうじょう さがみのかみ〔さまごんのかみ。通称はさがみたろう〕 たいら の あそん ときむね
☆武家の「通称」の普及を切に願います!
参考
まあくんのブログ
石仏群について
鳥見風来坊
円覚寺の見どころについて
お出かけ探しブログ
☆「この人の書いてること、ちょっと面白いかも」と思った方はぜひメルマガ登録してみてください!
歴史を学んで、知識をつけるだけではなく「歴史を活かして自分の生きたい人生を歩む」というテーマで、ブログでは語れない裏話や秘話などをお届けします。
↓こちらの画像をタップしてください↓

また、メルマガに登録してメルマガに記載されているメールアドレス宛にリクエストを送っていただければ、順次お応えします。
・○○(武将、合戦等)について語ってほしい
・大河ドラマ(『軍師官兵衛』以降)について語ってほしい
・今、○○について悩んでいるが、どの武将を参考にしたらいいか
…等々
ブログと違ってほぼリアルタイム配信なので、会話をしているかのようなコミュニケーションが楽しめます!
登録、お待ちしています!
※メルマガが迷惑メールフォルダや「プロモーション」フォルダに入っている可能性があります。
不定期配信なので、ちょこちょこチェックして、迷惑メールフォルダ等に入らないように設定しておいてください。
→日々の仕事に忙殺され、時間がなくてお悩みの方へ
こちらのリンクを↓タップ↓してください。
☆時間の投資術
※メルマガ登録をされた場合、初回メールが迷惑メールフォルダに自動振り分けされる可能性があるので、お気をつけください。
怪しそうだと感じる方もいるかもしれませんが、僕自身もこれを読んでみて、今までどれだけ無駄なことに時間を浪費していたかがわかりました。
もっと趣味や友人・家族たちとの時間を増やしたいと思う人は、必ず登録してください!
自分が何のために生まれてきたのか?
疑問を感じることはありませんか?
このまま会社で仕事をして、会社に利益を吸い取られて、さらに
生命力をも吸い取られて生きていくのか?
と思うとげんなりしませんか?
筆者もこれまで「誰かの決めた人生」を歩んできて、望まない方向に人生が進み、これまで培ってきた能力を無駄遣いし、消耗しきった人生を歩んできました。
しかし、ある方と出会って「自分の人生の歩み方」に触れ、自分が本当は何を求めているのかを知ることができるようになりました。
最初はスピリチュアルな話については(スピリチュアルの分野のすべてがあやしいわけではありませんが)少々距離を置きながらメルマガを読んでいたのですが、
きちんと論理的な説明をされる方だったので、
今ではファンになって結局会いに行ってしまいましたw
(自分で言いますが、上記のようなブログを書いている僕が「論理的」というのだから、信じてくださいw)
とりあえず、他人に振り回されて疲れを感じた方は下記リンクをタップして一読してみてください。
【創造者としての目覚め】
それで、納得した方だけその先に進んでもらえば大丈夫です。
筆者はこのプログラムを作った方と月一くらいでお酒を飲んでいたりするため、筆者と会ってみたい!という方も、つながりを作るきっかけの一つにはなりますので、ぜひ上のリンクをタップしてみてください!
※メルマガ登録をされた場合、初回メールが迷惑メールフォルダに自動振り分けされる可能性があるので、お気をつけください。
/
記事を読んでいただき、ありがとうございました!他の記事もぜひご覧下さい。
次回は「本能寺の変に学ぶ」。
//
今期イチオシ曲!ぜひ聞いてください!
【Cover】Nowhere Man / Joshu Washiya
※The Beatlesの楽曲のカバー。ボーカル・コーラスは筆者の声。楽器隊は打ち込みですが、機材が整い次第自分で演奏する予定です。
円覚寺(2)―戦国の兵火
鶴岡八幡宮を味わう(3)―源平池とゆかりの人物
鶴岡八幡宮を味わう(2)―大銀杏と本宮
鶴岡八幡宮を味わう(1)―太鼓橋と舞殿
平成28年の小町通(3)―原点回帰したい人のためのおしゃれ団子
平成28年の小町通り(2)―垂涎の腸詰と宝石のようなマカロン
鶴岡八幡宮を味わう(3)―源平池とゆかりの人物
鶴岡八幡宮を味わう(2)―大銀杏と本宮
鶴岡八幡宮を味わう(1)―太鼓橋と舞殿
平成28年の小町通(3)―原点回帰したい人のためのおしゃれ団子
平成28年の小町通り(2)―垂涎の腸詰と宝石のようなマカロン
Posted by 鷲谷 城州 at 20:00│Comments(0)
│レジャー
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。