2018年12月25日
三分一原の合戦―有力者を味方にする
《令和6年5月6日更新》
皆さんこんばんは。
今回は「合戦における戦術について」シリーズの第3弾ということで「三分一原(さんぶいちはら)の合戦」について書きます。
『歴史と旅』増刊「日本合戦総覧(昭和63年1/10臨時増刊、秋田書店)」の花ヶ前盛明氏の記事を参考にしています。
※記事下部に武家や公家の人物名の読み仮名を載せています。
参考
第1弾 勝弦峠の合戦
第2弾 戸石城の合戦
第3弾 長森原の合戦
まずはどのような戦だったのかというと
天文(てんぶん)5年(1536年)、越後頚城郡(えちご・くびきぐん)の三分一原にて守護代(しゅごだい)長尾為景と、守護一族の上条定憲との間に行われた戦いです。
前回の記事を読んでくださった方はわかったと思いますが、上条定憲は長森原(ながもりはら)の合戦では最初は上杉顕定方だったものの途中で為景方につき、ともに顕定と戦った人物です。
彼は上条上杉(じょうじょう・うえすぎ)家という一族で、越後守護の上杉家とは近い血筋の人物です。
長森原の合戦についての記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
長森原の合戦―負け上手は合戦上手
上杉顕定関連の記事:
権現山の戦いから学ぶ―弱い者の戦い方
長森原の合戦では一時的に為景に味方したものの、決して為景本人に味方したわけではなく、新越後守護の上杉定実に味方したようです。
そのため、定実が為景と敵対すると定憲も為景と敵対し、この三分一原の合戦となったようです。
仕掛けたのは定憲で、緒戦は定憲方有利に進みますが、柿崎景家の裏切りによって窮地に陥り、結局敗退したようです。
そのため、為景方は積極的に勝利を収めたわけではなく、内応(ないおう)によって勝利を収めたわけですね。
ですから戦略としては結局
・敵方の有力者柿崎景家を内応させた説得力と魅力
ということが勝因となりますね。
いや、分析も何もありません 笑
中身のない記事ですいません 笑
まぁ、歴史としてはこの戦いで越後長尾(ながお)氏は完全に越後を制覇し、為景は嫡男(ちゃくなん)の晴景に家督(かとく)を譲り、着々と長尾景虎こと上杉謙信が活躍する土壌が形勢されていったわけです。
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※写真は長尾為景の居城春日山城です。
今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・長尾 信濃守〔通称は六郎、弾正左衛門尉〕 平 朝臣 為景
ながお しなののかみ〔通称はろくろう、だんじょうさえもんのじょう〕 たいら の あそん ためかげ
・上条 播磨守〔通称は弥五郎〕 藤原 朝臣 定憲
じょうじょう はりまのかみ〔通称はやごろう〕 ふじわら の あそん さだのり
・上杉 四郎〔官職不明〕 藤原 (朝臣?) 顕定
うえすぎ しろう〔官職不明〕 ふじわら の (あそん?) あきさだ
・上杉 (官職・通称不明) 藤原 (朝臣?) 定実
うえすぎ (官職・通称不明) ふじわら の (あそん?) さだざね
・柿崎 和泉守〔通称は弥次郎〕 平 朝臣 景家
かきざき いずみのかみ〔通称はやじろう〕 たいら の あそん かげいえ
・長尾 左衛門尉〔通称は弥六郎〕 平 朝臣 晴景
ながお さえもんのじょう〔通称はやろくろう〕 たいら の あそん はるかげ
・上杉〔長尾〕 弾正少弼〔通称は平三〕 藤原〔平〕 朝臣 政虎〔景虎、輝虎。入道謙信〕
うえすぎ〔ながお〕 だんじょうのしょうひつ〔通称はへいぞう〕 ふじわら〔たいら〕 の あそん まさとら〔かげとら、てるとら。入道けんしん〕
参考
新・馬屋古の独り言!
戦国らいふ
hamさんのひとり言。
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Posted by 鷲谷 城州 at 20:00│Comments(0)
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