『麒麟がくる』第32回―森可成とは?
第32回「反撃の二百挺」の感想
姉川の戦い、野田(のだ)・福島(ふくしま)城攻め、志賀(しが)の陣と物語は盛り上がってきたのですが、下記「今日は何の日?徒然日記」さんがおっしゃるように十兵衛の幕臣(ばくしん)設定が気になりますね。
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幕臣(ばくしん)の身で、信長の命で堺に鉄砲を買いに行くのがよくわからない。
幕府(ばくふ)からの出向者的扱いなのであれば、そこはきちんと描くべきかなと思います。
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あとは、他の多くの方もおっしゃっていますが駒(こま)(門脇麦)の立ち位置もよくわからないですね。
なぜ筒井順慶とも知り合いで、茶会にいるのか?
ちょっとご都合主義が過ぎる気がしますよね。
物語を円滑に運び、登場人物同士のコネクションを簡略化する役割としては必要なのかもしれませんが、ちょっと不自然ですね。
あと、個人的には浅井・朝倉軍の宇佐山侵攻をもうちょっと詳しく描いてほしかったですw
しかし、全体的には面白いですよ!
第32回の楽しみ方―森可成とは?―
今回は、浅井・朝倉の宇佐山侵攻で討ち死にした森三左衛門可成について書こうと思います。
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ドラマ等であまり大きく取り上げられることはほとんどない人物ですが、名前だけは登場することが多い気がします。
出身は清和源氏義隆流(せいわげんじ・よしたかりゅう)の森(もり)氏で、八幡太郎源義家の七男・陸奥七郎義隆が森冠者を称したことに始まります。
※足利(あしかが)氏、新田(にった)氏も同じ八幡太郎義家の末裔(まつえい)で、新田氏の末裔とされる徳川(とくがわ)氏も同族となります。
※尾張毛利氏(おわり・もうりし)や幼き徳川家康をさらって織田(おだ)家に差し出した三河戸田氏(みかわ・とだし)も同族です。尾張の戸田武蔵守勝成も同族ではないかという説があります。
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森氏はのちに美濃(みの)に移り、土岐(とき)氏の家臣(かしん)となります。
三左衛門自身も元々は土岐美濃守頼芸の家臣でしたが、美濃守が斎藤道三に美濃を追われた際、尾張に逃れて織田備後守信秀の家臣となっています。
ちょうど下記記事の時に当たりますね。
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弘治(こうじ)元年(1555年)には、尾張の下四郡守護代(しも・しぐん・しゅごだい)であった織田彦五郎信友を討ち取ったと言われています。
彦五郎を討ったのは三左衛門だったという説があるんです。
※『麒麟がくる』では彦五郎信友は織田孫三郎信光によって暗殺されたという説を採っていました。
そして翌弘治2年(1556年)、織田勘十郎信勝〔信行〕が兄・上総介信長に反旗を翻した稲生(いのう)の戦いにも参陣しています。
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永禄(えいろく)8年(1565年)には美濃金山(かねやま)城主となり、上総介の上洛(じょうらく)戦後に近江宇佐山城を与えられました。
元亀(げんき)元年(1570年)の上記・姉川の戦いでは磯野丹波守員昌と戦いますが、その後上記・浅井・朝倉の宇佐山侵攻に敗れ、討ち死にしてしまいます。
三左衛門は討ち死にしましたが、子孫は活躍します。
次男・武蔵守長可は「鬼武蔵(おにむさし)」と恐れられ、織田家の武田(たけだ)領侵攻後は川中島(かわなかじま)を与えられますが、小牧・長久手(こまき・ながくて)の戦いで討ち死に。
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三男・蘭丸〔乱丸〕成利、四男・坊丸長隆、五男・力丸長氏は小姓(こしょう)として上総介に仕え、本能寺(ほんのうじ)の変にて上総介と運命を共にします。
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六男の左近衛権中将忠政は生き残り、美作津山(みまさか・つやま)藩主となります。
その子孫はのち、浅野(あさの)家の後の播磨赤穂(はりま・あこう)藩主となって幕末(ばくまつ)を迎えます。
こんな感じで、ドラマの背景にある知識が分かるとドラマをもっと楽しめます!
というわけでまだまだ説明したいことはたくさんありますが、今回は以上です!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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『麒麟がくる』第33回―延暦寺の歴史
以下もご覧ください!
※トップ画像はイメージです。
○今回登場した人物のフルネーム(参考:「武家や公家の名前について」)
・明智 十兵衛 源 光秀
あけち じゅうべえ みなもと の みつひで
・征夷大将軍 足利 権大納言〔通称不明〕 源 朝臣 義昭〔義秋、一乗院覚慶〕
せいいたいしょうぐん あしかが ごんのだいなごん〔通称不明〕 みなもと の あそん よしあき〔よしあき、いちじょういんかくけい〕
・織田 弾正少忠〔通称は三郎〕 平〔藤原、忌部〕 朝臣 信長
おだ だんじょうのしょうちゅう〔通称はさぶろう〕 たいら〔ふじわら、いんべ〕 の あそん のぶなが
・摂津 掃部頭〔中務大輔。通称不明〕 藤原〔中原〕 朝臣 晴門〔晴直〕
せっつ かもんのかみ〔なかつかさのたゆう。通称不明〕 ふじわら〔なかはら〕 の あそん はるかど〔はるなお〕
・木下〔羽柴〕 藤吉郎 (平〔豊臣〕) 秀吉
きのした〔はしば〕 とうきちろう (たいら〔とよとみ〕) の ひでよし
・松永 弾正忠〔または弾正少弼。通称は不明〕 紀〔藤原?、源?〕 朝臣 久秀
まつなが だんじょうのじょう〔またはだんじょうのしょうひつ。通称は不明〕 き〔ふじわら?、みなもと?〕 の あそん ひさひで
・筒井 権少僧都〔通称不明〕 大神 朝臣 藤勝〔藤政。入道順慶〕
つつい ごんのしょうそうづ〔通称不明〕 おおみわ の あそん ふじかつ〔ふじまさ。入道じゅんけい〕
・織田 九郎 平〔藤原、忌部〕 信治
おだ くろう たいら〔ふじわら、いんべ〕 の のぶはる
・森 三左衛門 源 可成
もり さんざえもん みなもと の よしなり
・鎮守府将軍 陸奥守〔通称は八幡太郎〕 源 朝臣 義家
ちんじゅふしょうぐん むつのかみ〔通称ははちまんたろう〕 みなもと の よしいえ
・陸奥〔森〕 信濃守〔通称は七郎、森冠者〕 源 朝臣 義隆
むつ〔もり〕 しなののかみ〔通称はしちろう、もりのかじゃ〕 みなもと の あそん よしたか
・戸田 武蔵守〔通称は半右衛門〕 源 朝臣 勝成
とだ むさしのかみ〔通称ははんうえもん〕 みなもと の あそん かつなり
・土岐 美濃守〔通称不明。左京大夫〕 源 朝臣 頼芸
とき みののかみ〔通称不明。さきょうのだいぶ〕 みなもと の あそん よりのり〔よりあき〕
・斎藤 山城守〔通称は新九郎〕 藤原 朝臣 利政〔道三。他多数〕
〔長井 新九郎 藤原 規秀〕
さいとう やましろのかみ〔通称はしんくろう〕 ふじわら の あそん としまさ〔どうさん。他多数〕
〔ながい しんくろう ふじわら の のりひで〕
・織田 備後守〔弾正忠。通称は三郎〕 藤原〔忌部〕 朝臣 信秀
おだ びんごのかみ〔だんじょうのちゅう。通称はさぶろう〕 ふじわら〔いんべ〕 の あそん のぶひで
・織田 大和守〔通称は彦五郎〕 藤原〔忌部〕 朝臣 信友〔広信、信豊〕
おだ やまとのかみ〔通称はひこごろう〕 ふじわら〔いんべ〕 の あそん のぶとも〔ひろのぶ、のぶとよ〕
・織田 武蔵守〔弾正忠。通称は勘十郎〕 藤原〔忌部〕 信成〔達成・信勝・信行〕
おだ むさしのかみ〔だんじょうのちゅう。通称はかんじゅうろう〕 ふじわら〔いんべ〕 の のぶなり〔みちなり・のぶかつ・のぶゆき〕
・磯野 丹波守〔通称不明〕 (氏不明) 朝臣 員昌
いその たんばのかみ〔通称不明〕 (氏不明) あそん かずまさ
・森 武蔵守〔通称は勝蔵〕 源 朝臣 長可
もり むさしのかみ〔通称はかつぞう〕 みなもと の あそん ながよし
・森 (通称不明。幼名は乱、もしくは蘭) 源 成利〔長定〕
もり (通称不明。幼名はらん、もしくはらん) みなもと の なりとし〔ながさだ〕
・森 (通称不明。幼名は坊) 源 長隆
もり (通称不明。幼名はぼう) みなもと の ながたか
・森 (通称不明。幼名は力) 源 長氏
もり (通称不明。幼名はりき) みなもと の ながうじ
・森 左近衛権中将〔通称不明〕 源 朝臣 忠政
もり さこんえごんのちゅうじょう〔通称不明〕 みなもと の あそん ただまさ
☆武家の「通称」の普及を切に願います!
参考
ゆーくんはどこ?
今日は何の日?徒然日記
韓ドラ大好きおばさんの「言いたい放題いわせてヨ!」
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麒麟がくる 後編 (2) (NHK大河ドラマ・ガイド)
麒麟がくる 前編 (1) (NHK大河ドラマ・ガイド)
NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 麒麟がくる: 明智光秀とその時代 (NHKシリーズ NHK大河ドラマ歴史ハンドブック)
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」完全ガイドブック PART2 (TOKYO NEWS MOOK TVガイド特別編集)
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記事を読んでいただき、ありがとうございました!他の記事もぜひご覧下さい。
次回は「クラシックゲームの恐怖で身震いしよう!(バイオ・ハザード2@プレステ1)(2)」。
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今期イチオシ曲!ぜひ聞いてください!
【Cover】Nowhere Man / Joshu Washiya
※The Beatlesの楽曲のカバー。ボーカル・コーラスは筆者の声。楽器隊は打ち込みですが、機材が整い次第自分で演奏する予定です。
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