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2017年01月16日

記事「数学界の重鎮がかけ算の順番問題に言及『減点はとんでもない話』」について

算数

皆さんこんばんは。
今回は年末に話題になっていた記事「数学界の重鎮がかけ算の順番問題に言及『減点はとんでもない話』」について。

まず、どういう記事かというと、
あるテレビ番組で「ある小学校教師が、3.9+5.1という問題に対する生徒の9.0という解答に×をつけた」という話題に対して、林修先生が「教師の側が数学の本質をわかっていないのではないか」という疑問を投げかけた、
という記事です。

この話、さすがに「×」はやりすぎかなと思うのだけど、林先生には盲点があると思うんですよ。

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それは、小学校の1クラスの中には頭が破壊的に悪い子もいれば、教師よりも頭のいい子どももいる、ということです。

頭のいい子だけのクラスだったらいいんですよ。
「9」と「9.0」は同値だから、記事に書かれているような「出来るだけ簡潔な表現をしろ」という条件がないので「○」だよ、と教えれば、みんな理解しますから。

だけど、頭の悪い子は理解できないんです。
「9」でも「9.0」でも正解だ、という意味を。
「なんで答えが二つあるの?」「どっちなの?」「意味がわからない!」となって思考放棄します。
(記事の後半にある直方体の体積の問題にしても、公式の順番を変えただけで頭の悪い子は混乱します)

そして、一部の頭の悪い子のために何時間も使って「9」と「9.0」が同値で、どっちでもいいのだと説明し、上記の「出来るだけ簡潔な表現をしろ」という条件がないからどうのこうの…とか言っている間に、頭のいい子は飽きて遊び始めますから。

さらに、カリキュラムに遅れが出て、クレームきますから。

林先生のおっしゃるとおり、実際に数学の本質をわかっていないで教えている小学校教師は数多くいると思います。
(そりゃそうでしょ。小学校は、専門分野にかかわらず担任がほとんどの教科を教えるのだから)

一方、中には本当に実力のある教師もいて、そんな先生は頭の悪い子に短時間で本質を教え込むことができます。

しかし、そんな実力のある教師はどのくらいいるんでしょうね?
プロなんだから実力をつけなくてはいけませんが、他の業界でも、本当に実力のある人ってどのくらいいるの?
僕は疑問です。

しかも、教育現場にでもどこにでも新人はいるわけで、そんな教師もとにかく現場に立って子どもたちに勉強を教えて、「成績」というひとつの結果を出さなくてはいけないわけですよね。
(記事の教師が新人かどうかはわかりませんが)

「9.0」が「×」というのは確かにやりすぎですが、教師が凡人であるかぎり、頭のいい子も悪い子もいるクラスではまず「形式」を教え込むのはやむないと思います。

あとになって理解が深まってから、「最初は簡単にするためにこう習ったと思うけど、本当はこういう内容だったんだよ」と訂正していくことは可能ですからね。

しかしまぁ、林先生のおっしゃるように「形式」に頼らずに頭の悪い子にも本質を教えられる天才教師が増えたら理想的ですよね。

※写真はイメージです。



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Posted by 鷲谷 城州 at 22:07│Comments(0)ネット
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