2007年03月28日
漱石の美文に挑む!難解すぎる初期短編集と「趣味の遺伝」に見た意外な一面-『倫敦塔・幻影の盾』
waldiwklによるPixabayからの画像
《令和6年10月28日更新》
夏目漱石の作家活動初期の短編集。
収められている作品は「倫敦塔」、「カーライル博物館」、「幻影(まぼろし)の盾」、「琴のそら音」、「一夜」、「薤露行(かいろこう)」、「趣味の遺伝」。
【非歴史系の小説についてのこれまでの記事】 | |
---|---|
・ポアロ |
夏目漱石関連の記事:
夏目漱石『こころ』におけるKの寿命問題
同関連記事:
夏目漱石『文学評論』
同関連記事:
夏目漱石『坑夫』
倫敦塔・幻影の盾 (新潮文庫)
はっきり言って、文体が難しくてほとんど理解できませんでした(笑
しかし、漱石特有の美文を駆使しているのは伝わったし、難しい漢字を平仮名に直したような「現代語版」みたいなものもありそうなものだが、それでは漱石の美文の魅力がなくなってしまう。なので、難しい漢字を使ったバージョンで一生懸命読みました。
(漱石のほかの作品はほとんど読んでいるので、彼特有(彼の時代特有?)の難しい文体には慣れているはずだったのですが、それでもこの短編集は難しかったです;)
で、唯一理解できて、且つ面白いと思えたのがラストを飾る「趣味の遺伝」。
エッセイ的な小説で、日露戦争で戦死した友人の墓参りに向かったところ、友人の墓を参る謎の若い女性に出会い、彼女と友人との関係を探る、というきわめて下品なお話(笑
この話が漱石の実体験に基づくものかどうかは分からないが、こんな「ワイドショーのおかず」的なネタを披露するという、漱石の小市民的な一面が垣間見えて面白かったです(笑
そのほかの作品はまだ修行が足りなかったようなので、数年後に出直して、読み直して見ます;
漱石ファンとしては非常に悔しいので!><
非歴史系の小説についての次回の記事を読みたい方は、下記リンクをタップしてください:
夏目漱石『二百十日・野分』
☆「この人の書いてること、ちょっと面白いかも」と思った方はぜひメルマガ登録してみてください!
歴史を学んで、知識をつけるだけではなく「歴史を活かして自分の生きたい人生を歩む」というテーマで、ブログでは語れない裏話や秘話などをお届けします。
↓こちらの画像をタップしてください↓
また、メルマガに登録してメルマガに記載されているメールアドレス宛にリクエストを送っていただければ、順次お応えします。
・○○(武将、合戦等)について語ってほしい
・大河ドラマ(『軍師官兵衛』以降)について語ってほしい
・今、○○について悩んでいるが、どの武将を参考にしたらいいか
…等々
ブログと違ってほぼリアルタイム配信なので、会話をしているかのようなコミュニケーションが楽しめます!
登録、お待ちしています!
※メルマガが迷惑メールフォルダや「プロモーション」フォルダに入っている可能性があります。
不定期配信なので、ちょこちょこチェックして、迷惑メールフォルダ等に入らないように設定しておいてください。
↓『倫敦塔』に興味をもたれた方は、下記リンクをタップして書籍を購入して、ぜひ夏目文学を楽しんでください!
倫敦塔
倫敦塔ほか 坊っちやん (注解:松村昌家・相原和邦)/
【大活字本】倫敦塔 幻影の盾―夏目漱石幻想小説7編 (響林社の大活字本シリーズ)
幻影の盾
※threadsやX(旧twitter)、facebookでのフォロー、お待ちしてます!
/
明日はバー「中野倶楽部」について。
//
今期イチオシ曲!ぜひ聞いてください!
【Cover】Nowhere Man / Joshu Washiya
※The Beatlesの楽曲のカバー。ボーカル・コーラスは筆者の声。楽器隊は打ち込みですが、機材が整い次第自分で演奏する予定です。
「大きな欲」と「小さな欲」―山岡荘八『徳川家康』第6巻
苦難の時代の幕開け―山岡荘八『徳川家康』第5巻
山岡荘八『徳川家康』第4巻―徳川家康の生涯を貫く思想
山岡荘八『徳川家康』第3巻―言葉と人間の本質を見極めた「人間学」
山岡荘八『徳川家康』第2巻―これぞ徳川家の柱石・三河武士の死にざまだ!!
平和への願いとともに生まれた徳川家康―山岡荘八『徳川家康』第1巻
苦難の時代の幕開け―山岡荘八『徳川家康』第5巻
山岡荘八『徳川家康』第4巻―徳川家康の生涯を貫く思想
山岡荘八『徳川家康』第3巻―言葉と人間の本質を見極めた「人間学」
山岡荘八『徳川家康』第2巻―これぞ徳川家の柱石・三河武士の死にざまだ!!
平和への願いとともに生まれた徳川家康―山岡荘八『徳川家康』第1巻
Posted by 鷲谷 城州 at 17:43│Comments(0)
│本
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。