250 years of the birth of Mozart BEST OF BEST MOZART(4)
<7.交響曲 第39番 変ホ長調 K.543~第1楽章 アダージョ>
上記4~6曲目と同様、
・Libor Pešek(リボル・ペシェック、リボール・ペシェク)指揮
・Český národní symfonický orchestr(チェコ・ナショナル交響楽団)の演奏
となります。
モーツァルト晩年の作品で、ウィーンでのモーツァルト人気が陰りを見せていたころの作品です。
当時の人気とは裏腹に、モーツァルトの生涯の中で名作と言われる三大交響曲の第1作目です。
※もう2作は交響曲40番と、41番”ジュピター”です。
交響曲第40番について:
・モーツァルト『交響曲第40番』第1楽章、打ち込み完成!
交響曲第41番”ジュピター”について:
・ポケットスコア/モーツァルト「ジュピター」
モーツァルトの作品は大抵、誰かの依頼を受けて作られていますが、これは特に誰からも依頼があった形跡がなく自発的に作った曲であるといわれています。
モーツァルトが自己の内的欲求に従って曲を作るのは珍しいことだったようです。
また、この曲の特徴としては木管にオーボエが使われていないため、クラリネットが大活躍していることも挙げられます。
まずは今回のCDのペシェック×チェコ・ナショナル響の演奏ですが、音が軽い分軽快さが際立って、僕は割と好きです。
また、曲そのものの好みとしては1:20くらいから始まる不協和音がとても好きで、心がまさに“くすぐられる”感覚に陥ります。
この曲に関しては他の音源をもっていないので、他ブログさんでご紹介されている音源を比較することにします。
まずは、下記「ハルくんの音楽日記」さんで紹介されていた、
・Erich Kleiber(エーリッヒ・クライバー)指揮
・WDR Sinfonieorchester Köln(ケルンWDR交響楽団(当時の名称はケルン放送交響楽団))
の1956年の演奏です。
ペシェックの演奏に比べると全体的にもったりしていますが、その分重厚感があり、荘厳な印象です。
後半は、この曲そのものがもつ特徴でもある気がしますが、スリリングな印象でその二面性の使い分けが素晴らしいですね。
ただ、好みで言えばペシェックの軽快な感じが好きかな、という感じですw
しかし、クライバーの方が“美しさ”という意味では勝っている気がします。
もう一つの演奏も同じく「ハルくんの音楽日記」さんでご紹介されている
・Bruno Walter(ブルーノ・ワルター)指揮
・Columbia Symphony Orchestra(コロンビア交響楽団)
の1960年の演奏です。
こちらはクライバーに比べてもさらにもったりした感じで、より威厳のある印象です。
前半部分だとやはり軽快さでペシェックの方がいいかなと思ったのですが、途中でその印象が変わりました。
まず、例の不協和音パートの低音のグィーっとくる感じがたまらないですね。
突きあげられる感じがして、ワクワクしましたw
そして、(やはりこの曲そのものの持ち味でもあるのですが)3:40くらいからの軽快さがいいですね。
冒頭部分の重厚さとの表情の使い分けがグッときましたw
さらに、8:52辺りから始まるクライマックス部分の息の合った16分音符なんかはまさに“匠”ですね。
というわけで、『交響曲第39番』についてはワルターに軍配を挙げたいと思いますw
<8.交響曲 第40番 ト短調 K.550~第1楽章 モルト・アレグロ>
さて、モーツァルトの至高の名曲と言われる『交響曲第40番』がついに来ましたw
※「三大交響曲」の2作目です。
ご他聞にもれず、僕も40番がいちばん好きなのであります。
好きすぎてシーケンサーで打込んでしまったくらいですw
音源はこちらの記事からどうぞ:
・モーツァルト『交響曲第40番』第1楽章、打ち込み完成!
打込んだからには各楽器の一つ一つの音がわかりますので、他の曲よりも多くの音を聴きとれているはずですw
で、今回のCDに収録されている演奏は39番と同じく
・Libor Pešek(リボル・ペシェック、リボール・ペシェク)指揮
・Český národní symfonický orchestr(チェコ・ナショナル交響楽団)の演奏
です。
39番ではその軽さに魅力を感じたのですが、40番についてはもう少し重厚で音の拡がりがあった方が好みです。
40番は他にいくつか音源をもっているのですが、まずはこちら。
・Karl Böhm(カール・ベーム)指揮
・Berliner Philharmoniker(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
・1962年の演奏
です。
YouTubeでもAmazonでも同じ音源を見つけられなかったので、ご紹介できないのが残念です。
↓ジャケットはこちら。
このベーム盤は、ペシェック盤よりもゆったり、もっさりしていますが、こちらの方が断然美しいですね。
ヴァイオリン等の弦楽器の奥にいる、フルートやクラリネットなどの木管の繊細さに震えます。
続いては、
・Neville Marriner(ネヴィル・マリナー)指揮
・The Academy of St.Martin-in-the-Fields(アカデミー室内管弦楽団)
・CDの発売は1987年
の演奏です。
こちらは「250 years of the birth of Mozart BEST OF BEST MOZART(2)」でご紹介したのと同じ盤ですね。
こちらはベーム盤程もっさりはしていませんが、ペシェック盤程軽くもなく、スタンダードな感じかなと思います。
次は、
・Herbert Von Karajan(ヘルベルト・フォン・カラヤン)指揮
・Berliner Philharmoniker(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)
・演奏年代不明
神ですね。
好みの問題や音響の問題もあるのですが、荘厳さとホールの奥まで届いて返ってくる音の反響がすごい。
↓ジャケットはこちら
そして個人的に嬉しいのが、僕のいちばん好きな箇所である203~210小節目(録音にもよりますが、5分台半ばくらい)のヴァイオリンIIが16分音符で刻んでいるフレーズが聴きとれることです。
ほとんどの演奏ではこの音はヴァイオリンIや低音勢に埋もれてきちんと聴こえないので、すごくうれしいです。
40番についてはカラヤンの圧勝ですw
というわけで、今回は以上です!
毎回言っていますが、「聴くために聴く」音楽鑑賞は楽しく、とても贅沢な時間でしたw
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以下もご覧ください!
参考
交響曲第39番について
ハルくんの音楽日記
孤独のクラシック ~私のおすすめ~
交響曲第40番について
ハルくんの音楽日記
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