アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』
この小説は僕がはじめて読んだクリスティー作品で、読んでいて戦慄しました。電車の中で読んでいたのですが、小説の中に没頭し、その不気味さにうすら寒くなったのを覚えています。
ストーリーは、「インディアン島」という謎の島に招待された男女十人。彼らはとある人物に手紙で呼び出されましたが、各々に面識がなく、島の豪邸には屋敷の主人の姿はありませんでした。屋敷の執事夫婦は主人と面識がなく、手紙で雇われ、手紙での指示により、残りの八人(十人とは、執事夫婦も含めた数)を歓迎しました。
主人が現れない不安をごまかそうと、晩餐を楽しみ始める十人ですが、最初の被害者が死に、マザーグースの「十人のインディアン」の詩をなぞらえて、次から次へと人々が死んでいきます。
残りの人物達は、他の仲間と協力して犯人を捜そうとする者、疑心暗鬼になる者、さまざまです。
それでも犯人は見つからず、「殺される」という恐怖からだんだんおかしくなっていく登場人物達。
最後には結局残った一人も首をつって死んでしまいます。
全員が死んでから、訪れる警察。決死の捜査も甲斐がなく、真相はまったく闇の中…
最初の殺人が始まってから、最後の最後まで、読んでいる者を恐怖に引きずり込む最恐のサスペンスです。
そして、これまた度肝を抜かれる結末…。
ミステリー好きには絶対にお勧めの本です。
これは絶対面白いので、躊躇せず読むべき本だと思います!
関連記事:
アガサ・クリスティー『七つの時計』
関連記事:
アガサ・クリスティー『死への旅』
関連記事:
アガサ・クリスティー『アクロイド殺し』
※
twitterや
関連記事